2014/05/24

2015 ルール改正について(2):平成27年度採用予定

(1)に続き

3 24秒ルールの修正

(新)ボールがリングに触れたのちに、攻撃側のプレーヤーがそのリバウンドのボールを取った場合は14秒にリセットして計り始める

(旧)ボールがリングに触れたのちに、攻撃側のプレーヤーがそのリバウンドのボールを取った場合は24秒にリセットして計り始める


※器具(24秒計)の仕様により、ルールの実施が遅れる可能性があります

これは他のルール変更と同様にゲームをスピーディーにして、攻撃やショットの機会を増やすための変更です。またこの変更は14秒リセットルールが採用された頃から考えられたルールではありましたが、器具の技術的要因や試合進行の大きな変更であったために見送られた変更でした。


その他情報
24秒以内にショットしたボールがリングに触れなかったケースなどは今まで通りのルール適用となります。

シュートではなく、パスがリングに触れたケースなど14秒にリセット?24秒にリセット?等の変更の詳細は、今後の発表をお待ちください。




4 テクニカル・ファウル その1

(新)テクニカル・ファウルの罰則は、フリースロー1本とスローイン(ボール保持)
変更になるのはフリースローの数だけ

(旧)テクニカル・ファウルの罰則は、フリースロー2本とスローイン(ボール保持)

※コーチに対するテクニカル・ファウルも同様にフリースロー1本とスローインとなります


この変更は、触れ合いの責任のあるアンスポーツマンライク・ファウルとの罰則のバランスを考えた採用となりました。




5 テクニカル・ファウル その2

(新)テクニカル・ファウルを2回宣せられたプレーヤーは退場となる

(旧)テクニカル・ファウルを2回宣せられたプレーヤーに退場の規定はない


1度テクニカル・ファウルを宣せられているにも関わらず、スポーツマンシップ、フェア・プレイの精神を逸脱したプレーヤーにはより重い罰則を加える為に変更となりました。


※テクニカル・ファウルとアンスポーツマンライク・ファウルは別の種類の異なるファウルとみなす
※その他テクニカル・ファウルに関する項目に変更はありません



以上、5項目に渡りご紹介しました。器具類の関係で実施が遅れる場合もありますし、すぐに適用されるであろうルールの変更もあります。正式発表はまだ先になりますが、それに対応できるように早めに練習、対策を試みてください。

審判員の皆さん、ルール・ブックを必ず確認、熟読して、コートで力を発揮していただきたいと思います。



ルールや審判に関することがありましたら、掲載致します。たまに覗いてみて下さい。


お知らせ
8月の初旬にTO講習会を計画しております。
対象は高校生、バスケット顧問の先生ですが、見学、受講も一部可能となるかもしれませんので、その際はご案内いたします。

2014/05/19

2015 ルール改正について(1):平成27年度採用予定

2014年 世界選手権が各カテゴリー(U-17、U-18他)で開催されます。
この時、必ずルール委員会が開かれ、協議されるのがルールの改正・追加です。
2014年も一部ルールの改正や追加修正が行なわれます。

今回のブログでは、変更が予定されているものを2回に分けて、ご紹介させていただきます。
分かりやすく解説しますので、なんとなくご理解頂けたらと思います。
また正式に発表の後、ルールブックをご参照下さい。

何分、2014年10月よりの採用ですので、今後の各国の導入、実施時期に関しては当該の協会情報を閲覧していただきたいと思います。


■バスケットボール競技規則変更点の概略(FIBA 2014.10~)

1 ノー・チャージ・セミサークル・ルール

(新)ノー・チャージ・セミサークルのラインはエリアに含む

(旧)ノーチャージ・セミサークルのラインはエリアに含まない

※但し、両足?片足・について適用の詳細は今後の発表をお待ち下さい

ノー・チャージ・セミサークル・ルールが作られた理由は、オフェンスにゴールを積極的に試みさせるためとそのプレイを行なう選手を守る(保護する)という要素の意味合いがあります。

旧規定では指導者はプレーヤーに「ラインを踏んで守りなさい」や「ラインを目処にヘルプ・ポジションを取りなさい」と指導されたことでしょう。
ラインを踏んでいる状態では触れ合いの責任が違っていましたので、この変更によりディフェンス・プレーヤーは、さらに早くエリア前でヘルプ・ポジションを取ること、エリア内で触れ合いを避けることを余儀なくされそうです。

審判はラインを踏んでしまっていたら、エリア内であるということになりますから、判定が僅かですが容易になるかもしれません。
逆に片足OK?または両足OK?というケースで、判定の違いがでるということになると難しくなるかもしれません。・・・・困りますね・・・・。

正式な発表を待ちましょう。



2 タイム・アウト

(新)第4ピリオドの最後の2分間は、各チームのタイム・アウトは2回までしか認められない(後半に3回のタイムアウトを認める規定に変更なし)

(旧)第4ピリオドの最後の2分間にタイム・アウトの回数の制限はない(後半に3回のタイムアウトが認められる)


※つまり、第4ピリオドの最後の2分間にタイム・アウトが3回残っていたとしても2回しか使えないということになります


この規定は、ゲームの終盤に度重なる試合の中断を回避するために回数制限を設けた様です。
接戦では残り30秒の間で、頻繁にタイム・アウトの応酬ということがよく見られますよね。

FIBAはかねてより、スムーズでスピーディーなゲーム進行のために数々のルール変更を行なってきました。
・ショットクロック30秒ルールから24秒ルールへの変更
・バックコートの10秒ルールから8秒ルールへの変更
・24秒ルールの14秒リセットへの変更(さらに変更予定) 等々

他の競技も同様に観客をひきつけるために、アグレッシブでスピーディーなルールへと変更がなされており、それに追随したものと思われます。

監督・指導者、競技者としては1点を争う大事な局面でのことですので、大きな改正ということになりそうです。

審判員の皆さんは両チームのタイム・アウトの回数を覚えて、コートでジャッジされてることでしょう。
さらに第4ピリオドの新たな規定で、より回数をしっかり管理しなければならないことになりそうです。

※上記の第4ピリオドの最後の2分間の回数変更規定以外に、タイム・アウトの規定変更はありません


次回は24秒ルールの変更、テクニカル・ファウルの変更について掲載いたします。